免疫力を強化する-3(自律神経との関係)

今日は、免疫と自律神経の関係について調べてみたいと思います。

<交感神経と副交感神経>

『自律神経』には“交感神経”と“副交感神経”があります。
交感神経は昼間、活動的なときに活躍する神経といわれており、興奮、恐怖、緊張などの刺激に対しても働きます。 副交感神経は、寝ている時やリラックスしている時の神経です。体を緊張から解きほぐし、リラックスさせるように働きます。自律神経は、この交感神経と副交感神経が

<白血球と自律神経>

免疫とは、体内に病原体や異物が入り込んだ際に、それと戦い、打ち負かす力のことです。そして、その働きをするのが血液中の白血球です。免疫の役割をする白血球も顆粒球とリンパ球に分けられ、顆粒球は主に細菌に対して、リンパ球は主にウィルスに対して効果を発揮します。この違いは、細菌とウィルスのサイズの違いによるものです。細菌はサイズが大きいので顆粒球が、ウィルスはサイズが小さいのでリンパ球がそれぞれ攻撃を行います。したがって、顆粒球が少なくなると最近に感染しやすいですし、リンパ球が少なくなるとウィルスに感染しやすくなってしまいます。顆粒球とリンパ球はどちらも重要で、どちらかが不足したり過剰になっても免疫に異常が生じてしまうというわけです。免疫力を高く保つためには、顆粒球・リンパ球ともに十分な量がある状態にしておく必要があります。

顆粒球・リンパ球といった白血球の量を増やしていくにはどうしたらいいのでしょうか?実はその大きなカギを握るのは自律神経の働きです。私たち人間の身体には、ホメオスタシスという機能が備わっています。ホメオスタシスとは、身体を外部の環境に適応させて安定させるための機能なのですが、このホメオスタシスを支えているのが、
•免疫系
•ホルモン系
•自律神経系
の三つの働きです。この三つは、それぞれが独立して働いているわけではなく、相互に影響を及ぼし合っています。特に免疫系は自律神経系との関わりが強いため、白血球を増やして免疫力を高めるためには、自律神経のバランスと働きを健全にしておく必要があります。具体的には、本来は昼間の活動時に優位になる交感神経が活発になりすぎると顆粒球が増加してリンパ球が減少し、夜の急速時に優位になる副交感神経が活発になりすぎるとリンパ球が増加して顆粒球が減少します。どちらに転びすぎても白血球のバランスが崩れ、免疫力自体も低下してしまいますので、自律神経のバランスを整えることはとても大切になります。

●自律神経をコントロールしているのは間脳の視床下部と呼ばれる部分で、視床下部は自律神経の中枢として交感神経と副交感神経のバランスを支配しています。また、自律神経は内分泌系(ホルモン)や免疫系(白血球)とも密接に関わっており、 アドレナリン・アセチルコリン・サイトカインなど様々な伝達物質を介して情報をやりとりしながら、お互いに影響を及ぼしています。
<自律神経と内分泌系>

自律神経を支配している視床下部は、様々なホルモンを分泌する脳下垂体もコントロールしているため、自律神経のバランスが崩れるとホルモン分泌にも影響が出ます。心の悩みや長時間労働などの慢性的なストレスによって、自律神経が交感神経側にかたむくとアドレナリンといった「ストレスホルモン」の血中濃度が高まり、高血圧症を引き起こす一因となります。またその逆で、ホルモンのバランスが自律神経の働きに影響を与えることもあります。

特に女性は、妊娠・出産・閉経などのライフイベントにより一生を通じてホルモン環境が大きく変化し続けるため、自律神経のバランスを崩しやすいのが特徴です。更年期はホルモンの分泌量が急激に変化するため自律神経がダメージを受け、頭痛・のぼせ・不眠・めまいなど様々な症状を伴い、更年期障害を引き起こす原因となります。また、ストレスや不規則なライフスタイルによってホルモンバランスが乱れると自律神経失調症になる場合もあります。

<自律神経とストレス>

ストレスによって刺激を受けた脳は、肉体的・精神的にかかわらず「不快」と判断すると、交感神経を興奮させて呼吸や脈拍の増大、血圧上昇、発汗、内臓の血管収縮などによって対処します。これらは本来、動物が自らの生命を守るために備わった防衛反応であり、生命の危機が回避されると元の安定した状態に戻ります。
しかし、現代社会のストレスは、仕事や家庭、人間関係の悩みなどで起こる不安・怒り・恐怖といった感情的で長期にわたるものです。慢性的なストレスにさらされると、交感神経の緊張が続き、免疫系やホルモン分泌の働きが低下するなど恒常性維持機能に支障が出た結果、様々な病気が起こるのではないかと考えられています。例えば、交感神経が亢進すると副腎髄質からストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールやアドレナリン、ノルアドレナリンが分泌されます。これらの血中濃度が高まると高血圧症やうつ病、免疫力の低下を招くことが、次第に明らかになってきています。

<自律神経の調子を整える簡単な方法>

●「爪もみ」
爪の生え際は動脈と静脈をつなぐ血管が集まるとても重要な場所で、ここを揉むことで副交感神経が刺激され血流の改善など、交感神経に偏りがちな自律神経のバランスを整える効果があると考えられています。
「痛いけど気持ちいい」程度の強さで、薬指を除く8本の指を10秒ずつ揉む。1日2~3回が目安 。
※薬指は交感神経を刺激するので避けてください。

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●「呼吸」
通常、自律神経は自分の意志で調節することはできませんが、唯一コントロールできるのが「呼吸」です。普段無意識に行っている呼吸の速さや回数を深呼吸で意識的にコントロールすることにより、自律神経に直接働きかけバランスを調整することが可能になります。

●「笑い」
笑いは、交感神経と副交感神経を適度に刺激するため、自律神経のバランスを簡単に整える方法の1つと言われています。胸・お腹・背中など色々な筋肉を使うため、軽い運動をするのと同じ効果が期待できます。また、笑い終わるとゆったりとリラックスした気分にもなります。 その他に、ガン細胞を攻撃するNK細胞の活性化・モルヒネの数倍以上の鎮痛作用を持つと言われるエンドルフィン(神経伝達物質)の増加などの効果が認められており、医療や福祉の現場で活かそうとする研究や取り組みが進められています。

その他・・・
・十分な睡眠
・ストレスをためない
・入浴
・乾燥を防ぐ
・禁煙
・深酒をしない
・免疫力を上げる栄養素
・適度な運動
・体温を上げる

乾燥を防ぐのは、ウィルスは湿度に弱いということと、喉や鼻の粘膜の保護が目的です。粘膜が正常に働いてくれると、外部からのウィルスや菌、異物の体内への侵入を防いでくれます。禁煙は肺に存在する免疫細胞を守るため、深酒を避けるのは飲酒後に肝臓で生成されるアセドアルデヒドが免疫に悪影響を与えるためです。

・・・ということです。
ストレスで血圧が上がるのは防衛本能だったんですねぇ。免疫学、とても興味深いです。
それと、自律神経はもう一人の自分であるということ。たくさんのサインを出してくれているのだから、これからは、サインを見逃さないように仲良くしていこうと思います。

-4.免疫力